白狐通信

日本のネイルの歴史

魔除けの赤

手足の爪を彩るおしゃれや身だしなみとして、今や身近なものとなっているネイル。
日本では古くは飛鳥時代(593年~710年)、奈良時代(710年~794年)の頃から爪を彩る風習があったようです。

魔を除けて力を得るおまじないにパワーの象徴である赤い色が好まれ、当時は「紅殻」が使われていました。
日本画の顔料にも「べんがら」という赤い色があり、古くから愛されていることがうかがえます。

爪紅

平安時代以降、化粧が市井の人々に広まると、ホウセンカの花びらなどを使って爪を染める「爪紅(つまべに・つまくれない)」が、紅花を使う「口紅」とともに流行します。

「爪紅」には、現在でも日本画を含め多用途に活用されている「ミョウバン」も原料に使われていました。
色をきれいに保ったり、酸化を防ぐなどミョウバンの優れたはたらきが一役買っていたのかもしれません。

近代のネイル文化

明治時代以降、海外からの影響を受け、日本でもマニキュアの技術や文化が発展。

昭和時代終盤の1980年頃には日本でもマニキュアリストやネイリストが職業として誕生し、指先のおしゃれを提供するネイルサロンも増え、現代にいたります。
胡粉ネイルが誕生したのは2010年。10年を超える歴史を紡いでこられたのも、みなさまからのご愛顧のおかげです。心より感謝申し上げます。

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更新日: 2024年03月27日 @上羽絵惣スタッフ