白狐通信
2020年秋冬新色 ダスティパープルのオフィスカラー「嵯峨鼠(さがねず)」
ヌーディーカラー好きさんにオススメ
くすんだ紫のような、色の三原色を混ぜ合わせて作ったグレーのような、何とも言えないダスティカラー。
オフィスにも馴染む地味目だけどおしゃれな色合いは、ヌーディーカラーが好きな方はきっと好きな色だと思います。
胡粉ネイルの白っぽい色は薄づきで塗り方によっては少しムラになることもありますが、二度塗りすればこっくりとした色合いになります。
一度塗りでシアーな感じを楽しむもよし、速乾性を生かして二度塗りで楽しむもよし。秋冬の装いには欠かせない1色になりそうです。
京都の地名がついた雅で穏やかな色調
嵯峨鼠は日本の伝統色の名前で、江戸時代後期に流行した「四十八茶百鼠(しじゅうはっちゃひゃくねずみ)」のひとつです。
四十八とは、色数ではなく「多色」という意味。茶系統も鼠系統も、実際には100色以上の色名が存在します。
江戸時代後期、町人や商人の生活が徐々に豊かになり、着物の素材や色に変化が出てきました。そんな中、幕府は「庶民は贅沢はダメ、質素に!」、それによって貯めたお金は国が潤うように使いましょうと発令されたのが「奢侈禁止令」です。
庶民の着物の色、柄、生地まで細かく規定を設けました。それによると、着物に関して庶民が身に着けられるのは素材は麻または綿、色は茶色、ねずみ色、藍色(納戸色)のみとされました。
しかし、他の人と違うものが着たい!という欲求は今も昔も変わらないもの。職人たちは試行錯誤し、微妙な色調を染め上げました。
これが、「四十八茶百鼠」です。
当時人気のあった歌舞伎役者の名前や、茶人の名前、地名が色名に用いられています。
「嵯峨(野)」は京都の北西部に位置する王朝文化ゆかりの地で、春は桜、秋は紅葉が美しく、嵐山、天竜寺、大覚寺、渡月橋と名刹が多い、皆さんご存じの人気観光地のひとつ。
この色から感じる上品で穏やかなイメージを「嵯峨」の名から連想してつけられたそうです。
落ち着きと華やかさ 秋冬コーデの差し色
ワンカラーでは落ち着いた色のヌーディーカラーは、シンプルなデザインにすればオフィスや少しあらたまった場にも使える清楚で大人っぽいネイルアートが出来ます。
漆黒(しっこく)や藍(あい)といったモード系コーデに似合う色は、嵯峨鼠と組み合わせると色の強さがやわらぎ、個性的すぎないシックで上品なアレンジに。
淡い色と合わせれば春先まで使えますよ。
写真のネイルアートのやり方はこちらをどうぞ
ねいる図案帖
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