白狐通信
胡粉ネイルにはめずらしいグリーン 山葵
すっきり爽やかなペールトーン
マニキュアの王道カラーといえば赤やピンク、ヌーディーカラーですが、胡粉ネイルにグリーン系の色が極端に少ないせいか、新色・再販のリクエストにはグリーン系の色も数多くいただきます。
定番カラーの鶯緑(うぐいすみどり)や、以前販売した限定カラーの青朽葉(あおくちば)、樅常盤(もみときわ)のこっくりとした色味と比べると、胡粉ネイルのラインナップにはめずらしく、山葵(やまあおい)は爽やかで涼しげなペールトーンです。
ここ数年トレンドのアースカラーにも合わせやすく、くすみ系ながらワサビのような清涼感もあるので春・夏のあたたかな季節にはピッタリです。
日本に馴染み深い香辛料
「山葵」は一般的には皆様良くご存知の日本の香辛料「わさび」と読みます。
太古から日本各地の山中に自生していたアブラナ科の常緑多年草です。
その名前の由来には諸説あるようですが、7世紀後半頃(奈良時代)の木簡にはすでに「委佐俾三升(わさびさんしょう)」と記されており、その後平安時代中期に編纂された法令集『延喜式』に「山薑」という表記があったり、薬草辞典『本草和名』には「和佐比」という漢字で登場するほど、昔から食していたことがうかがえます。
「山葵」という表記も、平安時代頃から使われ始めましたが、葉の形が葵に似ている山の植物というのが由来です。
葵は徳川家の家紋でおなじみ。江戸時代には、わさび栽培発祥といわれている駿河の農法が門外不出になったとも伝えられています。
草木のように印象が変わるデザインに
白の胡粉(ごふん)や同系色のミントアイスなどと合わせてシンプルなデザインにすると、山葵の爽やかさが引き立ち、スッキリとした印象のネイルアートに。
くすみ系の緑色なので、深みのある茶色の古代岱赭(こだいたいしゃ)やベージュの瑪瑙(めのう)と合わせれば秋冬のネイルアートに仕上がります。
季節により表情が変わる草木のように、合わせる色によってイメージを変える山葵は一年通して活躍してくれそう。