白狐通信
薔薇色 幸せの代名詞、大正ロマンを感じるピンク色
大人の可愛さ。シアーなローズピンク「薔薇色」
大正ロマンのレトロな雰囲気を漂わせたローズピンクに、控えめで上品なラメが指先を華やかにする、大人っぽくてキュートなネイルです。
水桃や水茜だと物足りないけど珊瑚では目立ちすぎるかな、という時には、薔薇色がオススメ。少し透明感のある鮮やかなピンク色は、気持ちが明るくなり女子力もアップしそう。
肌色を選ばない色合いは、プレゼントに選んでも間違いなし!
存在感のある色なのでワンカラーでも素敵ですが、シールやラインストーンをワンポイントにプラスするだけでも、グッ!と華やかさが増します。
春に定番のピンクですが、レトロな薔薇色なら秋から冬にかけても活躍するので、一年通して使いたい1色になるはず。
幸せの代名詞、大正ロマンを感じるピンク色
ばらいろと呼ぶ日本の伝統色名の由来は、明るい青味の紅色の西洋ばら(ROSE)からつけられています。
明治以前では牡丹色がこの薔薇色をあらわしていましたが、薔薇色という色名とともに1910年ごろの流行色となりました。同じころパリモードが次々と日本に登場し、散髪、アイシャドウ、喫茶店などが普及する中で大正ロマンを代表する色でもありました。一方では不況の慢性化もあり、明るい世の中を求める気持ちを込めた色でもありました。
歴史的に古い日本の伝統色名として薔薇を「しょうび」「そうび」と呼び、古今和歌集に収められた紀貫之の“さうび”と題した歌にも詠まれています。~
われはけさうひにぞ見つる花の色をあだなるものといふベかり~
平安時代「源氏物語」や「栄花物語」などにも薔薇の木を邸内に植えて観賞している様が描かれています。
また、かさねの色目の薄様色目(表紅 裏紫)でもでてきますが、このころの薔薇は中国産の「長春ばら」であって大正時代の薔薇色とは発祥の産地と種類がことなります。
明治以降の文明開化とともに色以外の表現として文学でも多用されました。「薔薇色の頚巻をまいて」(ツルゲーネフ著 二葉亭四迷訳『あひびき』明治21年)、「二片の雲今は薔薇色に褪(うつろ)いつつ」(徳冨蘆花著『不如婦』明治31年)、「健康らしい薔薇色を帯びた容貌」(有島武郎著『或る女』大正8年)。
このような表現のひとつとして「薔薇色の人生」という言葉は、皆さんもきっとご存じでしょう。薔薇色という言葉だけで、幸せの絶頂と未来への夢いっぱいな様子を感じさせる言霊を秘めた色なんですね。
薔薇という字がかけますか?なんてよくいわれるほど難しい文字ですが、薔は垣根を表し、薇はなびくという意味を持ち、つるが垣根にからみ風になびく花としてこの字があてられたそうです。
女性の自己表現に 恋愛のアイテムとして
薔薇色は赤色の中でも薄紅=ピンク系になります。女性ホルモンを促す色として代表色のピンクは、いわば女性にとっては必須アイテムともいえます。
その中でも淡いピンクというよりは、はっきりとした彩度の高めのピンクですので、女性としての自己表現をしっかりとしてくれます。
気になる男性に、「もしかして?僕のことを思ってくれているのでは・・・」と感じさせることのできる色なのです。
時にはこの色を眺めて、薔薇色の人生を想像してみてください。そこに登場してくるあなたはきっと自己表現を上手に光とともに生きていることでしょう。