白狐通信
JICA課題別研修「先進国市場を対象にした輸出振興/マーケティング戦略」で講習会をしました。
上羽絵惣は、古くから日本画絵具の専門店として営んできましたが、バブル崩壊とともに日本画の市場が縮小し業績が落ち込みました。伝統の技術と色を守りたいとの思いから、新たな商品「胡粉ネイル」の開発に成功し、業績の回復を果たしました。別分野への商品展開や、V字回復に成功した企業として、時々講演・講習会の依頼をいただくことがあります。
10月4日は公益財団法人太平洋人材交流センターの依頼を受けて海外の社団法人の方々にお話をする機会がありました。
東ヨーロッパ、南ロシアで日本の商工会議所のような企業を支援する団体で仕事をされていて、日本には自国の商社の発展のためにマーケティングを学びに来ているとのことでした。
20名ほどの方に聴講いただき、胡粉ネイルの体験などで楽しい時間を過ごしました。
同じ京都にある西陣織の細尾さん、お香の松栄堂さん、和傘の日吉屋さんなどにも訪問して学ばれているようです。
他にも、京都の老舗のマーケティングを研究されている龍谷大学の松岡先生や、関西学院の企画部の方、太平洋人材センターやコンサルタント方など、20名ほどの方に聴講いただき、胡粉ネイルの体験などで楽しい時間を過ごしました。
みなさんからは、胡粉ネイルに関することや、具体的なマーケティングの取り組み方など多岐に渡る質問を受け、特に胡粉の成り立ち、胡粉ネイルが病院のサロンで利用されていることや開発に至る閃きに興味を持たれました。
9月17日にも守山商工会議所からの依頼を受け、もりやま産業フェア2016で創業セミナーをさせていただきました。
テーマは「誰もが必ず持っている、与えられた任務(ミッション)=自分が大好きなこと」。
自分が大好きなこと・得意なことで仕事に取り組んでいくことで、きっと閃きやヒントが与えられ、充実感を感じることができ、人に喜んでもらえるものが生まれてくるのではないかと考えています。
胡粉ネイルの誕生にも、自分が守りたいと思っている日本の色との関わり、周りの人たちから受けたヒントやアドバイスが大きく影響しています。
みなさんにとっても充実感を得られる好きなこと=与えられた任務がきっとあると思います。